電車を乗り換えたあと、スマホが無いことに気づく。
カバンもポケットも全部探す。
どこにも無い。
(さっきの電車に忘れた?!)
と焦る。
(あれ? でもそういえば、さっきの電車で私、スマホ見てたっけ?)
息子にも聞いてみる。
「わからない。」
だよねー。
私がスマホ見てたかどうかなんて、わからないよねー。
さっきの電車に置き忘れたか。
それとも家に忘れたのか。
思い出せない。
頭を抱えていたら、息子が
「さっきの電車で、窓の外見てって言ったら、ママすぐに見てくれたから、スマホ見てないと思う。」
と言う。
「スマホ見てる時は、窓の外見てって言っても、ママすぐに見ないから。」
と。
なんと!
スマホを見ている時の私は、反応が鈍いのね。
ぜんぜん気づかなかった。
スマホを見てると、他者からの呼びかけに鈍くなるんだ……。
思いもよらぬ指摘と、息子の名推理を信じて、
「きっとスマホは家に忘れたんだね……」
と判断。
斯くして、スマホは家にあったのでした。
乗り換えの電車に置き忘れたんじゃなくてよかったー。
