料理に使った小松菜の根元。
水に挿していたら、根が生えた。

土に耐えたら、根付いた。

(いつ食べよう。)
と思っていたら、蕾がついた。

(菜の花として食べよう!)
と思ったら、
「花が見たい。」
と息子が言い出した。

「花が咲いたらタネができる?」
と聞くので
「できると思うよ。」
と答えた。

「タネができたら植える。だから食べないで。」
と言い出した。

なんてこった。

大根のヘタも、人参のヘタも、ラディッシュのヘタも、そうだ。

水に挿して、葉が生えたら食べるつもりだったのに。

息子が
「花が見たい。」
「タネが欲しい。」
というので、食べられない。

フルーツも、タネを見つけると
「育てる。」
と言いだす。

ゆず、オレンジ、はっさく、みかん、金柑、スイカ、メロン、パパイヤ、柿、りんご、ドラゴンフルーツ、バナナ、いちご、落花生、アボカド、カリン、アケビ、豆類。
etc

ありとあらゆるタネが、息子によって、土に植えられる。

野菜やフルーツだけじゃない。

ドングリ、栗、ナンテン、トベラ、ツルウメモドキ、ヒヨドリジョウゴ、ピラカンサ、イヌマキ、マユミ、リュウノヒゲ。
etc

森で拾った木の実やタネも植えられる。

とにかく
「花が見たい。」
「自分で育てて食べてみたい。」
というのが、息子の言い分。

春夏は、貝や水辺の生き物を、採って育てる。たまに食べる。
秋冬は、木の実やタネ、野草を集めて育てる。たまに食べる。

『育てる』。
それが息子の趣味のひとつ。

周りの子は、圧倒的にゲーム好きが多い。

誰か『育てる』ことが好きな子、いないかなぁ。
息子と気が合いそうなんだけど。

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小松菜。捨ててしまう根元から、こうやってまた、花が咲くなんて。植物すごい。