およそ3年ぶりに、実家に帰った。

父も母も、ビックリするくらい歳をとっていた。

父81歳、母72歳。

母はシルバーグレーだっだ髪が、真っ白になっていた。

父は一見すると変わらないように見えたけど……。
耳が遠くなり、記憶力が落ちていた。

ママ友が
「義母が80過ぎててヨボヨボ。孫の相手ができない。」
と嘆いていたけど。

うちの父も、そうだった。

前は
「〇〇〜!」
と息子の名前を読んで、相手をしてくれたのに。

今日行ったら、
「名前は何だっけ?」
と言って、遠巻きに見ている。

「〇〇だよ。」
と名前を教えても、しばらくすると
「名前は何だっけ?」
と聞いてくる。

他にも
「もう小学生か?」
「何年生だ?」
「いまはどこに住んでるんだっけ?」
と、何度も何度も聞いてくる。

あの、しっかり者の父が。

コロナ前は、
孫と一緒に遊んだり、
ひょっこり訪ねてきたり、
入学祝いやお年玉をわざわざ届けに来ていた父が。

椅子に座って孫を眺めるだけになり、
娘がどこに住んでいるか分からなくなり、
入学祝いをあげた孫が、小学生かどうかも分からなくなっているなんて。

「80過ぎててヨボヨボ」
という、ママ友の言葉が蘇る。

『人生80年』の世代だからだろうか?
もう終わりが近づいているのかな?

コロナで引きこもり気味になっていたのも、老いに拍車をかけたのかな?
それとも食生活?
運動不足が原因?
まさかワクチンの副作用とか?

いろいろ変なことを考えてしまう。

これからは頻繁に電話をして、
年明けに、また会いに行こう。

もうすぐ寒くなるけど、父も母も、健やかに過ごせますように。


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いつか行く道。