読んでいて良い気持ちになる山田詠美と、嫌な気持ちになる山田詠美があるけど、これは完全に嫌な気持ちになる山田詠美。

とにかく、ジェントルマンがジェントルマンじゃないのよ〜
私から見れば、ただのサイコパス。

サイコパスの話を、ずっと聞かせられるのか?!
と辟易したころ、登場人物が増えて、思わぬ方向へ。

そこでようやくおもしろくなるんだけど、ラストがまた、、、、、

後味わるーーーーーい。

人間の深淵を描く、山田詠美の筆力は相変わらずすごい。
現代のニーチェ。

むしろ、昔よりもドロリと濃厚になってるかも。

関係ないけど、文庫版の表紙が、B'zの稲葉さんにそっくりなので、それが私の救いになりました