公園で遊んでいたときのこと。

「○○くんだ!」
と、
息子の名前を呼んで、男の子が公園に入ってきた。
「知ってる子?」
と言いながら、その子のママもついてくる。

息子から少し離れたベンチにいた私は、
(同じ学校の子かな? それとも学童が一緒なのかな?)
と思いつつ、様子を見ていた。

男の子とそのママに話しかけられ、モジモジしている息子。

私に助けを求めることはせず、うつむいてしまった。

(ん。こりゃフォローが必要だな……。)
慌てて息子とその親子のところに近づいていくと……。

「すみません! ひと違いでした!」
と、私に会釈し、去っていく親子。

(んんんんんー???? ひと違い?! 息子は○○くんで合ってるぞ?!)

その親子を呼び止めて、
「○○で合ってます! 私はそのママです!」
と言いそうになったけど……。

名前を呼ばれて話しかけられたのに、
「ひと違い」
と言われてしまった息子にショックを受けて、
呼び止められなかった。

息子に、
「今の子、○○くんの名前呼んでたけど、知ってる子?」
と聞くと
「うん、同じクラス。」
と答える。

私「名前は?」
息子「知らない。」

私「○○くんの名前呼んで話しかけてたけど、なんて言ってた?」
息子「わからない。」

私「あの子のママも、○○くんに話しかけてたけど、お返事した?」
息子「してない。」

私「……。なんで?」
息子「恥ずかしいから。」

ガーーーーーーーーーーーーーーーンッッッ。

息子が人見知りで恥ずかしがり屋なのは知ってたけど。

ここまでとは。

恥ずかしがり屋にも程がある。

思わずイラッとして
「なんで話しかけられてるのにお返事しないの?! ○○くんの名前呼んでたのに。お返事しないから、ひと違いだって行っちゃったよっ?!」
と、息子を責めてしまった私。

「○○くんは、恥ずかしかったんだよっ!」
と言い返す息子。

楽しかった公園遊びが、険悪な雰囲気に。

その後、そのことがずっと頭にひっかかっていたけど。

時間が経って、思い返してみれば、怒る必要はなかったと思う。

息子は、
男の子やそのママのことを、無視したのではない。

恥ずかしかったから、お返事できなかっただけなのだ。

お返事しなかったのではなく、
お返事できなかった。

「そんなの言い訳」
と、相手には思われてしまうだろうけど。

当たり前と言われていることが、
当たり前のようにできないのが、
発達凸凹さん。

それを、分かっていなかった。

「どうしてできないのっ?!」
と怒りそうになったときは、
「どうしてできないのか、理由があるはず。」
と考える。

そして、
「どうやったら、できるようになるのか。」
「どうしてもできない場合、何か代替え方法はないのか。」

それを考えられるようになりたい。

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困ったときに、人に助けを求めるスキルも身につけたい。