最初は肉子ちゃんのダメっぷりに
「あぁ……。」
ってなる。
(明らかに"ろくでなし"な男に次々と騙されたり、人の目を気にしない無茶苦茶なファッションとか。)
でも後半は、
肉子ちゃんの底抜けの明るさと、途方もない優しさに、
肉子ちゃんファンになっている。
不思議で、素敵な小説。
肉子ちゃんが"ろくでなし"に騙されるのも、
肉子ちゃんがおかしなファッションをしているのも、
肉子ちゃんが
とてつもなく優しくて、
人の目を気にしなくて、
素直で明るい性格だから。
悪く言えば、
"とんでもないお人好し"なんだけど、
ここまで
"人を恨まない、落ち込まない"ことができるなんて、
本当に「(肉の)神様」に思えてくる。
個性豊かな登場人物がいっぱいで、
いろいろあったりするけど、
でもみんな、「私は私」のままで生きている。
「私は私」のままで生きることが、どんなに大変なことか。
「私は私」で生きると決めることが、どんなに勇気のいることか。
そして、
「私は私」で生きる人が、どんなに素敵なことか。
登場人物たちの成長と幸せを、じんわりと味わえた小説。
肉子ちゃん、男にはキレるけど、女の子(女の人)にはキレない。そこがまたよろし。
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