電車に乗ったら、2日続けて、席を譲られた。

1日目は、子どもと一緒のとき。

近くにいた女子高生が立ち上がり、
それにつられて彼氏も席を立ち、
私たち親子に席を譲ってくれた。

笑顔がキラキラした女子高生に、目が眩みそうになった。

2人とも、ツヤツヤとした清潔感があり、
(今どき、こんなに汚れてない高校生カップルは珍しいよっ!)
(2人に幸あれ!)
と、心の中で喝采を送った。


2日目は、通勤電車で。

コロナのおかげ(?)で、満員ではないものの、相変わらず混み合っている朝の電車。

目の前で、膝の上に置いたパソコンをカタカタと叩いていた会社員男性。

仕事が終わったのか、パソコンを閉じてカバンにしまうと、
「どうぞ」
と席を立つ。

(ん???)
と首を傾げると、
笑顔で、私の目を見て、
「どうぞ」
と自分の座っていた席を開けてくれる。

「あ、ありがとうございますっ」
混乱しつつ、席に座る私。

(妊婦に見えたのかな?)
(具合悪そうな顔してたかな?)
(座りたいオーラ出てたかな?)
と思いつつ、
(次の駅で降りるのかも!)
と自分を納得させた。

しかし。

(ぜんぜん降りなーい!)
(ずっと立ってるー!)
(しかも私が降りる駅より先に行っちゃうー?!)
と、立ったままの男性にぶったまげた。

自分は長時間電車に乗るのに、
妊婦でも、子連れでも、怪我人でもない私に、
席を譲っちゃうなんて!!!
とんでもない紳士がいたもんだ!!!!!


さて。
振り返って自分は……。

妊婦、子連れ、怪我人、高齢者。
マタニティーマークに、ヘルプマーク。
分かりやすい人には席を譲れるけど……。

(お腹がふっくらして見えるけど、マタニティーマークが見当たらない……。席を譲って妊婦さんじゃなかったら失礼だし……。)
(頭は白髪だらけだけど、顔つきは若いし背筋もピンとしてる……。高齢者じゃなくて、ただの若白髪???)
と、分かりにくい人には、席を譲るかどうか悩んでしまう。


悩む前にパッと席を譲る。

そういう人に、私はなりたい。

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息子の豆椅子。破れたところは、自分でテープを貼ったらしい。