赤や黄色に染まった葉っぱ。
それがハラハラと落ち、地面を彩る。
あちこちに、紅葉の道ができる季節。

スコーンッと青い空と、赤、黄、緑と色鮮やかな木々。

きれいだなぁ。空気もカラッとして気持ちがいいし。11月も大好き♪
と思っていたら。

「掃いても掃いても、すぐにたまる! ほんとこの時期は嫌っ!」
と、怒りながら落ち葉掻きをしている人がいた。

そうか。
落葉樹の近くに住む人は、
「落ち葉がきれい♪」
とか言ってる場合ではないのだな。

そういえば、桜の季節にもいた。

散った花びらでできた、淡いピンク色の絨毯。それを見て
「毎年毎年、〇〇学校の桜が散って、うちまで飛んでくるから困る! 汚らしいったらありゃしない! 今度〇〇学校に文句言ってくる!」
と、立ち話をしているオバ様たち。

紅葉と桜。
咲いてる時もきれいだし、散った後もすごくきれい。
と思っていたけど。

その近くに住む人は、「きれい!」だけでは済まされない苦労があるのかも。
(雪もそう。私のように滅多に雪の降らないところに住んでいると、たまに降る雪がうれしいけど。雪国の人は、雪が降ると雪かきが大変って言うし。)


でも。
ご近所のブーゲンビリアが、切られてしまったのは悲しい。

夏に、色鮮やかなピンクの花を咲かせ(正確には花ではなく苞葉)、
秋にそれを、ポトンッと落とすブーゲンビリア。


道に落ちているブーゲンビリアを、せっせと拾い集める息子。
私も、踏まれたり、汚れることなく落ちている花を見つけると、うれしくて持ち帰った。
棚の上に飾って、枯れるまで眺めていた。

その楽しみが、無くなってしまった。

花びらのように散らないから、道を汚すようなこともなかったのに。

道に落ちていれば、花もゴミも一緒と、文句を言ってくる人もいたそうだ。

「きれい!」の基準は、人それぞれ。
わかっているけど、ちょっとせつない。

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落ち葉を集めて飛ばしたり、きれいな葉っぱを探して歩いたり。
子どもも、落ち葉は大好き。