病院のナースセンターで見かけたひとコマ。
パンチパーマのおじさん(以下パンチ)
「労災の件、どうなってんの」
看護師さん(以下看護師)
「会社に連絡して、労災のことをお話ししてください。労災の用紙がもらえるので、それを出してもらえれば、こちらで記入しますよ」
パンチ「そんなの聞いてねぇよ。会社からは病院に聞けって言われてんだよ」
看護師「こちらとしても、用紙がないと記入ができないので、もう一度会社に連絡とってもらえますか?」
以下、同じことの繰り返し。
パンチ「ったく、遅せーよ! 4日も経ってから言うんじゃねーよ!」
パンチ、大声で悪態をつきながら退散。
数分後、ケータイを持ったパンチ、再び登場。
廊下に響きわたる声で、会社に電話。
「いま労災の件、病院に言ったんすけど、会社に言えっつーんですよ」
「4日も経ってそんなこと言うなんて、遅せーよって、キレてやったんすよ」
「ええ、ええ。この病院のやつは、甘やかしちゃならんですわ」
パンチ、スッキリしたのか、満面の笑みで電話を切る。
再びナースセンターへ。
パンチ「いま会社に電話して、労災の件、言ったから。用紙送るってよ」
看護師「それは良かったです」
パンチ「俺としては、もう4日も経ってめんどくせえから、払うんなら全額払ってもいいんだけどよ」
パンチ、言うだけ言って、病室へ戻る。
私(じゃ、労災の申請しなければいいんじゃ……。ゴニョゴニョ)
会社には、
「キレてやった」「この病院のやつは甘やかしちゃならん」
と虚勢をはり、
看護師さんには、
「全額払ってもいい」
と虚勢をはる。
私(なんて見栄っ張りなおじさんなんだー。だー。だー。)
昼食後、プラプラ歩いてるパンチ。
看護師さん、笑顔で声かけ。
「〇〇さん、今日のご飯、どうでした?」
パンチ「まずい。食えたもんじゃない」
看護師「あら〜。慣れないと、お口に合わないですよね〜」
笑顔のまま、パンチの元を去る。
看護師さんのほうが、一枚上手だなと思いました。
パンチの不思議。
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