「体罰は、大人が味をしめる」
本日は療育センターでの勉強会。
いちばん心に響いたのは、職員の方のこの言葉でした。
療育センターは、発達障害などを持つこどもが通う場所。
定型発達のこどもより、問題行動が目立つこどもが通う場所。
そこで働く職場の方は、
「叩く・叱る・怒鳴る」
「〇〇したら、××させないよ!」
などの、『罰を与える』ことは、原則としてしないそうです。
そして、親にもオススメしないとのこと。
なぜなら、体罰や叱責は、
⚫︎はじめはよく効く。
↓
⚫︎徐々にこどもが慣れる(こどもは適応力が高い)。
↓
⚫︎より強い罰が必要になる。
↓
⚫︎悪循環に陥る。
↓
⚫︎人に手が出るようになる。
という、負のループしか生み出さないから。
この時、職員の方がおっしゃった、
「こどもに罰を与えたとき、こどもがシュンとしたり、言うことを聞いたりするのを見て、大人が体罰に味をしめるんです」
という言葉が、とても印象に残りました。
私は常々、
「怒る人は、自分が満足したいから怒ってる」
と思ってます。
長年、接客の仕事をしていて分かったことがあります。
「キレる人、クレームをつける人は、キレたりクレームをつけたりして良い思いをした経験があるので、無意識のうちに、また良い思いをしようとキレたりクレームをつけたりする」
それと同じことが、今日の体罰の話でも言えると思いました。
「味をしめる」
体罰、虐待、DV、暴力、叱る、怒鳴る、キレる、クレームを入れる。
そのどれも
「味をしめた」人が、もう一度良い思いをしよう、もう一度相手を服従させようとして、する行為です。
「しつけ」と称してこどもに手をあげる親。
「指導」と称して体罰をする教師。
「かわいがり」と称して後輩に暴力を振るう先輩。
「社員教育」と称して部下を怒鳴る上司。
「お客様の声」と称して悪質なクレームを入れるクレーマー。
どれもこれも、根っこの部分は同じです。
「味をしめたから」
「いちばん簡単に快感(達成感)を得られるから」
いちど味をしめた人を、元の状態に戻すのは難しい。
本人の自助努力だけでは無理です。
自分一人でどうにかできるほど能力が高い人なら、はじめからそんなことはしません。
こどもに手をあげそうになった。
自分が他者に罰を与えそうになった。
もしくは、身内や他者から、肉体的・精神的に、罰という名の暴力を受けている。
そうなったら、とにかく他者に助けを求めてください。
信頼できる人。
身近にいなかったら、SNSやインターネットサイトなど、見ず知らずの人でも構いません。
客観的に、あなたの置かれた立場を見られる人が必要なのです。
本音を言って、批判されるのが怖い。
そう思うかもしれません。
でも、批判する人なんて、ごくわずかです。
それに、人の尻馬に乗って叩くような人の言うことは、聞かなくて大丈夫です。
スルーしてください。
なんだか熱くなってしまいましたが、、、。
自分への戒めもこめて、書きました。
虐待かもと思ったら
こども虐待防止・オレンジリボン運動
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