息子が軽度の自閉症スペクトラムと分かってから、発達障害関連の本をよく勧められるようになりました。

この本も、その中のひとつ。

FullSizeRender


読んだ感想は、

「栗原類くんのお母さん、すごく頭が良い!」

です。

とにかく頭が良くて、行動力があって、意志が強い。
栗原類くんの省エネなイメージとは正反対。
エネルギーに満ち溢れた女性でした。
(シングルマザー・仕事はフリーランス・日本とアメリカでの子育て。というだけで、相当エネルギーを感じますよね

かと言って、自分の育児に妄信してるわけでない。

自分の経験したこと、それによって学んだことを、客観的に文章にされている。

なので、「俺流」の子育てをゴリ押しされる不快は全くありませんでした。

この本で、私が参考になったところを、箇条書きにメモしておきます。

(アメリカの子育て)
こどもに対しても、丁寧な言葉使い。
ダメと否定するのではなく、して欲しいことを具体的に提案する。
ささいなことでも、GOODと必ずほめる。

アメリカの保護者会は、係が争奪戦になる。
→「人の役に立ちたい」と思い、「自発的に手をあげる」のが当たり前。そういう人が親になり、そういう子育てを繰り返すので、それが一般常識レベルになっている。

真のリーダーシップ教育を理解し、身につけた人たちというのは、ガンガン主張していくのではなく、むしろ柔らかなトーンで話し、相手がどう言われたら折れるのか、どう言われたら動いてくれるかを考えながら主張する。

(類さんとのインタビューで)
みなさんそう言ってくださるんですけどね、類君は優しい子だからと。
だけどそういう場面で使われる「優しい子」って表現は他人に対して優しいっていうよりも、文句を言わない子が優しい子って言われるんですよね。
他人に対して優しいのと主張しないのは同じではないですよ。主張するべき場面では主張しないとダメ。

人間一日24時間しかなくて、一日1本映画を観る時間を作るのだって大変なのに、その1本を駄作に使ってたら君は俳優としてどうやって成長するつもりなんですか。

(あとがきより)
「子育てが以前より楽になってない」と真剣に感じるのであれば、自分の子育てを見直すタイミングなのかもしれません。
どこかにボタンのかけ違いはないか、子どもが出しているサインに気づかないままになってないか、ちょっとしたかけ違いでもそのままにしていたらだんだんと歪みは大きくなります。
そうなる前にちょっと立ち止まって静かな気持ちで再点検してみると何かヒントが見つかるかもしれません。

以上。

こどもに障害があろうとなかろうと、子育て中の人、こどもと関わる仕事をしている人は、参考になることがたくさん書かれています。

たくさんの人に、読んでもらいたいです。